新型コロナウイルス研究に感じるアレコレ
新型コロナウイルスについてよく知っている人も知らない人もインフルエンザのようにワクチンや治療薬があればいいのにと思っているだろうと思います。
私は薬やワクチン関係の仕事をしているので、それなりに情報が入ってくる立場にいるのですが、その中で日本は遠くに置いて行かれたと感じずにはいられません。
中国ではすでに79の試験が(薬の開発用だけではなく、調査目的も含め)準備完了している状態です。
一方日本は0。
Globalのhttps://clinicaltrials.gov/というサイトでも新型コロナウイルスと検索すると12件でてきますが、中国での実施ばかりなので、あえてスクリーンショットまでは載せません。
中国が病気の発信源として全力を出しているというだけではもはや説明がつかないぐらいの研究開発への熱意を感じます。
実際コロナウイルスを昔から研究してきた専門家を擁するというチームだけでなく、多分に素人に近いチームも参加してきているのでしょう。そこにこのピンチをチャンスに変えたいという(経済的にも政治的にもサイエンス的にも)情熱を感じられますが、中国に次いで患者が多い日本は、観察研究すら0。
そう、あのクルーザに乗っている人のデータはちゃんと取られていないのです。なんともったいない(サイエンス的に)。
現場のノウハウとしては多少溜まっていくのでしょうが、将来のサイエンスに役立てられる情報どの程度残るのか・・・。
安全性が担保されてから何か行動を起こしたいというお上の気持ちはわからなくはないのですが、そうじゃないだろうと。コネクティングルームでもめてる場合じゃないんだよ、マジで。
こうやって日本はいろんな意味で落ちていくのだな・・・と感じずにはいられない今日この頃です。